薄毛の治療に必要なこととは

AGA（男性型脱毛症）の症状とよく似ていて、混同されやすい頭皮トラブルの一つに「脂漏性皮膚炎（しろうせいひふえん）」があります。どちらも抜け毛や薄毛を引き起こす可能性があるため、正確な診断が重要となります。脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位（頭皮、顔、胸、背中など）に起こりやすい湿疹の一種です。頭皮に発症した場合、主な原因は皮脂の過剰な分泌と、皮脂をエサにして増殖するマラセチア菌という常在菌（カビの一種）であると考えられています。ストレスや睡眠不足、食生活の乱れ、ビタミンB群の不足、不適切なヘアケアなども発症や悪化の要因となります。症状としては、まず「フケ」が特徴的です。特に、ベタベタとした黄色っぽい、比較的大きなフケ（脂性フケ）が多く見られます。また、「強いかゆみ」や「赤み」、「湿疹」といった炎症症状を伴うことが一般的です。症状が悪化すると、頭皮全体が赤く腫れたり、じゅくじゅくとした滲出液が出たりすることもあります。そして、この炎症が毛根にダメージを与え、抜け毛が増加し、薄毛（脂漏性脱毛症）に繋がることがあります。AGAとの違いとしては、まず原因が異なります。AGAは主に遺伝と男性ホルモンが原因ですが、脂漏性皮膚炎は皮脂とマラセチア菌が主な原因です。症状の現れ方も異なり、脂漏性皮膚炎ではフケやかゆみ、赤みといった炎症症状が顕著に見られることが多いのに対し、AGAでは主に毛髪の軟毛化や抜け毛が中心となります。薄毛のパターンも、AGAは生え際や頭頂部から進行することが多いのに対し、脂漏性脱毛症は頭部全体にびまん性に起こることが多いと言われています。ただし、AGAと脂漏性皮膚炎を併発しているケースも少なくありません。AGAの方は皮脂分泌が多い傾向があるため、脂漏性皮膚炎にもなりやすいと考えられています。フケやかゆみ、赤みがひどい場合や、抜け毛が急に増えた場合は、自己判断せずに皮膚科を受診することが大切です。医師は、頭皮の状態を詳しく診察し、AGAなのか、脂漏性皮膚炎なのか、あるいは他の疾患なのかを正確に診断し、適切な治療法を提案してくれます。

５０代を迎えると、髪質や顔立ちの変化とともに、若い頃と同じ髪型が似合わなくなってくることがあります。良かれと思って選んだスタイルが、実は実年齢よりも老けて見えたり、疲れた印象を与えてしまったりすることも少なくありません。５０代男性が特に避けるべき、老けて見える髪型の特徴を知っておくことは、若々しく魅力的な印象を保つために重要です。まず挙げられるのが、手入れが行き届いていない「長すぎる髪」です。若い頃の感覚で髪を伸ばしていると、髪のハリやコシが失われている場合、だらしなく見えたり、清潔感に欠けたりする原因になります。また、ボリュームが出にくくなり、かえって薄毛を目立たせてしまうこともあります。次に、「過度な若作り」も禁物です。明るすぎるカラーリングや、派手すぎるパーマ、あるいはツンツンと立てすぎたようなスタイリングは、年齢とのギャップが生じ、不自然で痛々しい印象を与えかねません。年相応の落ち着きや品格を感じさせるスタイルが、大人の男性には求められます。そして、「ボリューム感のなさ」も老けて見える大きな要因です。特にトップの髪がペタッとしてしまうと、寂しく疲れた印象になりがちです。かといって、サイドだけが不自然に膨らんでいるようなバランスの悪い髪型も、頭頂部の薄さを強調してしまうためNGです。全体のバランスを見て、トップには適度なボリュームを出し、サイドはすっきりとまとめるのが基本です。白髪の扱いも重要です。白髪を完全に放置し、パサついたり黄ばんだりしている状態は、老けた印象を加速させます。白髪を活かすにしても、染めるにしても、手入れの行き届いた清潔感が不可欠です。これらのNGポイントを避け、清潔感を第一に、自分に似合うバランスの良い髪型を見つけることが、５０代男性が若々しさを保つ秘訣と言えるでしょう。