薄毛の悩みは男女共通ですが、その原因やメカニズムには違いがあるため、対策として用いられるサプリメントにも、男性向けと女性向けで配合成分やアプローチの仕方に違いが見られることがあります。まず、男性の薄毛の主な原因はAGA(男性型脱毛症)であり、これは男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)が大きく関与しています。そのため、男性向けの薄毛対策サプリメントには、このDHTの生成に関わる5αリダクターゼという酵素の働きを阻害する可能性が示唆されている成分、例えば「ノコギリヤシエキス」や、亜鉛の中でも特にこの働きをサポートするとされる「亜鉛(特にセレンとの組み合わせ)」などが配合されることが多いです。また、男性は皮脂の分泌が多い傾向があるため、頭皮環境を整える成分や、血行促進成分なども重視されます。一方、女性の薄毛の原因は、ホルモンバランスの乱れ(妊娠・出産、更年期など)、加齢、ストレス、過度なダイエットによる栄養不足、鉄欠乏性貧血、びまん性脱毛症など、より多岐にわたります。そのため、女性向けの薄毛対策サプリメントは、これらの多様な原因に対応できるよう、より幅広い栄養素をバランス良く配合している傾向があります。例えば、女性ホルモン(エストロゲン)と似た働きをするとされる「大豆イソフラボン」や「エクオール」は、ホルモンバランスの乱れが気になる女性に適した成分です。また、女性は月経などにより鉄分が不足しやすいため、「鉄分」を強化配合したサプリメントも多く見られます。さらに、髪のツヤやハリをサポートする「コラーゲン」や「ヒアルロン酸」、「プラセンタエキス」といった美容成分が配合されていることも、女性向け製品の特徴と言えるでしょう。もちろん、男女ともに髪の成長に不可欠なタンパク質(アミノ酸)、ビタミンB群、ビオチン、ビタミンEといった基本的な栄養素は重要であり、これらの成分は男女共通で配合されていることが多いです。薄毛対策サプリメントを選ぶ際には、自分の性別だけでなく、薄毛の原因や体の状態に合わせて、適切な成分が配合された製品を選ぶことが大切です。
— 抜け毛 —
薄毛対策サプリ、男性向けと女性向けの違いとは?
2022年3月5日