長年、頭頂部の薄毛に悩まされていました。毎朝鏡を見てはため息をつき、風が吹けば髪型を気にし、人の視線が頭に集まっているような気がして、自信を失いかけていました。育毛剤を試したり、髪型でなんとか隠そうとしたりしましたが、根本的な解決にはならず、悩みは深まるばかり。そんな時、ふと「いっそのこと、坊主にしてしまおうか」という考えが頭をよぎりました。最初は抵抗がありました。坊主=怖い、老けて見える、といったネガティブなイメージもありましたし、周りの反応も気になりました。しかし、もうこれ以上薄毛のことで悩みたくない、という気持ちが勝り、思い切って美容院でバリカンを入れてもらうことにしたのです。バリカンが頭皮を滑る感触は、なんとも言えない解放感がありました。そして、鏡に映った自分の姿を見た時、驚くほどすっきりとした気持ちになっていることに気づきました。確かに、最初は見慣れない自分の姿に戸惑いもありましたが、それ以上に、「もう隠さなくていいんだ」という安心感が大きかったのです。坊主にしてから、生活も変わりました。朝のスタイリング時間はゼロになり、シャンプーもドライヤーもあっという間。夏は涼しく、冬はニット帽がおしゃれのアクセントになりました。何より一番の変化は、精神的な変化です。あれほど気にしていた他人の視線が、不思議と気にならなくなりました。むしろ、堂々としていられるようになり、以前よりも自信を持って人と接することができるようになった気がします。「似合ってるね」「清潔感があっていいね」と言ってくれる人もいて、それも大きな励みになりました。もちろん、紫外線対策や保湿ケアなど、坊主ならではの手入れは必要です。しかし、それは薄毛を隠すための悩みとは全く質の違う、前向きなケアだと感じています。薄毛で坊主にするというのは、大きな決断かもしれません。でも、私にとっては、悩みを断ち切り、新しい自分に出会うための、素晴らしいきっかけとなりました。もし同じように悩んでいる方がいたら、選択肢の一つとして考えてみる価値はあると思います。
— かつら —
体験談、私が薄毛で坊主にして変わったこと
2021年12月19日