かつら

10代のハゲ、考えられる原因とAGAの可能性

10代で髪の毛が薄くなる、いわゆる「ハゲ」の症状が現れた場合、その原因は一つとは限りませんが、最も可能性が高いものの一つとして「男性型脱毛症(AGA)」の早期発症が挙げられます。AGAは、成人男性の薄毛の主な原因であり、遺伝的要因と男性ホルモン(特にDHT:ジヒドロテストステロン)の影響によって引き起こされる進行性の脱毛症です。思春期を過ぎれば、理論上は何歳からでも発症する可能性があり、10代後半から症状が出始めるケースも少なくありません。家族(特に父親や母方の祖父)にAGAの方がいる場合、その遺伝的素因を受け継いでいる可能性が高まります。AGAの特徴としては、生え際(特にM字部分)の後退や、頭頂部(つむじ周辺)の髪が薄くなる、あるいは髪の毛全体が細く弱々しくなるといった症状が見られます。しかし、10代のハゲの原因はAGAだけではありません。前述の通り、「生活習慣の乱れ」も大きく影響します。睡眠不足は成長ホルモンの分泌を妨げ、髪の成長を阻害します。栄養バランスの偏った食事は、髪の毛の材料となるタンパク質や、成長に必要なビタミン・ミネラルの不足を招きます。過度なストレスは、自律神経のバランスを崩し、頭皮の血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こします。また、「頭皮環境の悪化」も原因となり得ます。不適切なシャンプーの使用や、洗いすぎ、あるいは逆に不潔な状態が続くと、頭皮に炎症が起きたり、毛穴が詰まったりして、抜け毛が増えることがあります。まれに、「円形脱毛症」という自己免疫疾患が原因で、突然円形に髪が抜け落ちることもあります。これはストレスが誘因となることもありますが、必ずしもそうとは限りません。10代でハゲの症状に気づいたら、自己判断せずに、まずは皮膚科やAGA専門クリニックを受診することが重要です。医師による正確な診断を受けることで、原因を特定し、適切な治療法や対策を見つけることができます。早期発見・早期対応が、進行を食い止めるためには不可欠です。